サイクルコンピューターはこれがおすすめ!1分で選べるフローチャート

サイクルコンピューターの種類についてざっくり言うと

大きく分けるとサイクルコンピューターには2種類がある。

  1. Garminに代表される(他にはPioneer・POLARそれぞれ1機種ずつしかない)コンピューター的なタイプ。
    トレーニングメニューを自分で作成してそれに沿ってトレーニングしたり、内蔵されたGPSによってナビゲーションしたり現在地の特定が可能だ。高機能でかつ最低でも3万円ぐらいからと非常に高価だ。
  2. Garmin以外のほぼすべて。
    上記の機能がないものである。機能としてはシンプルで低価格なものだと千円ぐらいからある。

こう書くと、圧倒的に1のGarminがいいように見えるかもしれない。実際にGarminは高価でもあり多くの自転車乗りにとって憧れのアイテムであったりもする。
とはいえ、Garminが誰にとってもベストチョイスではない。

たとえていえばGarminはスマホ、他のサイクルコンピューターは電卓のようなものだ。
電卓のためだけに使うのであれば圧倒的にスマホよりも電卓の方が便利だろう。電源を押せば瞬時に起動するし、電池は入れ替えるのを忘れるほど持つし、操作も説明書が不要なほどシンプルだ。

トレーニング管理機能やGPSが要らないのであれば、Garminを無理して買う必要はない。高いし、操作を覚えるのが難しいし、充電しても15時間程度しか持たないからである。

ということで高いからいいものではなく結局は使い方次第なのである。ということで、次のチャートをやってみてほしいのである。

サイクルコンピューターはどれを買うべきか?1分で選ぶのだ

初めてロードバイクを買った入門者にとっても、ロードバイクに長く乗っている人にとっても、どのサイクルコンピューターを買うべきかはなかなか難しい問題だろう。
様々な会社の製品を一括で比較できる情報はなかなかないし、また自分にとってどの機能が本当に必要なのか?値段の違いは何なのか?といったところはなかなか本当のところはわかりにくい。

そこで作ってみたのだ。

YES・NOのチャートに従っていくだけで、ベストのサイクルコンピューターを見つけることができるフローチャートである。8万円ぐらいする高級機から千円台の入門機まで「ズバリこれを買え!」という機種を15種類紹介。絶対に満足のいくチョイスができるための記事である。

ちなみにこのチャートを作るのにはすごく時間がかかっている。
何度も書き直しており、まる4日近くかかっているのである。というわけでありがたがってほしいのである(と押しつけがましい)。
しかも、2016年9月にはGARMIN EDGE 820Jといった新製品が発売されたりして、また大幅に書き直したりしているのだ。実に大変なのである。

「①~⑮」がどれを買うべきかという判定だ。

選定機種がGARMINやCATEYEに偏っているが、この2社は実績があり無難なチョイスであろう。長い歴史があり操作性、安定性の上で非常に優れていると考えているためお勧めするのである。


サイクルコンピュータの選び方のフローチャート

これがおすすめ!判定結果

メーカー機種
GARMINEDGE 1000J
GARMINEDGE 820J
GARMINEDGE 810J
GARMINEDGE 520Jセット
Pioneerポタナビ SGX-CN710
PROSCIO ALTI ANT+ Di2
+ GARMIN ケイデンスセンサー
+ GARMIN Heart Rate Monitor
CATEYEステルス エボ プラス CC-GL51 トリプルキット
CATEYEパドローネ スマート CC-PA500B
スピード+ケイデンス+心拍センサー セット
CATEYEストラーダ デジタルワイヤレス CC-RD430DW
PROSCIO ALTI ANT+ Di2
CATEYEパドレーネ アナログワイヤレス CC-PA100W
CATEYEストラーダ ケイデンス CC-RD200
SundingSD-573C
CATEYEベロ9 CC-VL820 有線式 ブラック
GARMINGARMIN Fenix 3J
+ GARMIN ハンドルバーマウントブラケット
+ GARMINスピードセンサー・ケイデンスセンサーキット
+ GARMIN ハートレートセンサー
買わないで我慢する
あるいはスマホをサイクルコンピュータとして使う

青文字はオプションとして別途購入するアイテム

主な機能一覧(クリックすると拡大します)

サイクルコンピュータ比較表
※印はオプション
パワーメータ対応の項目のAはANT+ BはBluetooth

項目の説明

ナビ機能

カーナビのように地図が表示されて目的地までの案内や、現在地がわかる機能である。
しかしながら、サイクルコンピューターのナビの機能はカーナビに比べるとかなり劣っていて、同じような機能・使い勝手を期待して買うととても落胆することになる。もしカーナビのような機能を期待して買うなら、

パナソニック Gorilla CN-MC02L これしかない。しかし、2012年をもって販売中止になっておりモデルチェンジもしていない。

私はこれをかつては使っていた時期もあった。ナビの精度はよかったもののかさばること、電池の持ちも良くないこともあり手放したという経緯がある。
これをヤフオクで売った時は買った値段よりはるかに高い値段がついたのだ。この種の実用的な自転車用ナビは需要がありそうなのだが、もう販売されていないのは残念である。

現在のサイクルコンピューターに内蔵されているナビを使うのではなく、スマホのマップを使ったほうがはるかに高機能で使い勝手がよい。
というわけで、ナビの機能は別になくても全然構わないのではないかと思うのである。

トレーニング履歴

インターネットにアップロードして走行したコースやトレーニングの履歴を細かく見る機能である。
また、Stravaといったクラウドのサービスを使うと、他の人と同時に走らなくても同じコースのタイムを競い合ったりといったこともできる。
トレーニング履歴に◯がついている機種はStravaに対応している。

メニュー作成

サイクルコンピューターの高機能機と普及機の最大の違いはここにあると私は考えている。
トレーニングのメニューを作成して実行する機能である。

トレーニングの例である。

  • 10分間ウォーミングアップ
  • 最大心拍数の70%で5分間
  • 最大心拍数の75%で3分間
  • 最大心拍数の80%で2分間
  • 最大心拍数の100%で30秒間 + 30秒間緩走 を5セット
  • 5分間緩走
  • 最大心拍数の100%で30秒間 + 30秒間緩走 を5セット
  • 5分間緩走
  • 最大心拍数の100%で30秒間 + 30秒間緩走 を5セット
  • 5分間緩走
  • 最大心拍数の100%で30秒間 + 30秒間緩走 を5セット
  • 5分間クールダウン

これは最大酸素摂取量を高めるためのインターバルトレーニングの方法の一つである。
こんなトレーニングをあらかじめサイクルコンピューターにセットすることができる。目標とする心拍数に達していなければ、「もっと心拍数を上げろ」といった表示がされる。

心拍数やパワー、あるいはスピードやケイデンスといった様々な目標値を細かく時間で設定してトレーニングメニューを作れるわけだ。ローラー台を使ってトレーニングをするのであれば、是非欲しい機能である。

Di2連携

これは説明は不要だろう。
これが必要な人は意味は当然理解しているし、意味がわからない人には絶対いらない機能である。

とはいえ解説しておこう。
スポーツ自転車で最高級クラスの自転車の構成には、シマノ社の電動の変速機(エレクトロ・シフティングシステム:Di2)が含まれていることが多い。その電動の変速機がどのギアに入っているか、電池の残量がどれだけあるか?を見る機能である。Di2ではない構成の自転車の人には100%不要な機能だ。

パワーメーター

ペダルを回すパワーを表示する機能である。
全てのサイクルコンピューターにはスピードを表示する機能がある。しかし、どれくらいパワーを出しているのか?はスピード表示ではわからない。
同じ時速25kmでも平地ではゆったり、傾斜6%ならとんでもないパワーが必要になる。このパワーを表示する機能だ。

パワーを知ることで、FTP(機能的作業閾値)といった自分の客観的な自転車に乗る体力を知ることができる。
このパワーを伸ばすことが自転車トレーニングの目標である。
自分のレベルがどれだけであるか、どれくらい進歩したかを客観的に知るためにとても重要な機能である。

とはいえ、パワーメーターに対応したサイクルコンピューターを買っても、それだけではパワー計測はできない。
パワーメーターという高価なパワーを測るためのセンサーが必要になるのである。
センサーは安いものでも7万円程度はする。これを買う予定がないのであれば、パワーを表示する機能に意味はないので不要である。

パワーメーターの接続はANT+という規格とBluetoothがある。自分がパワーメーターをすでに持っている場合は、どちらに対応しているかによって購入すべき機種が変わってくる。Aの表示がANT+、Bの表示がBluetoothである。

心拍数対応

心拍数の計測はトレーニングの最重要事項である
トレーニングする目標によって目標とする心拍数が変わってくる。有酸素トレーニングにおいて心拍数の管理は必須でありこれ抜きには語れないのだ。
最大心拍数の何パーセントぐらいで運動するとどのような運動効果が得られるかが異なるのである。そのため、運動の目的に応じて目標心拍数を設定しなければならない。
詳しくはスピンバイクはこう使え!目的別運動の強度・時間を自動で計算してみるを御覧いただきたい。このために必要なのが心拍計であり、トレーニングをまじめに行いたいのであれば、心拍計を内蔵したサイクルコンピューターを買うべきなのである。

ケイデンス

ペダルを回す速さを測定する機能である。この回す速さ、1分間に回転する回数をケイデンスという。坂や風などの条件が変わったときにギアを変えてケイデンスを維持するのが、早く走るために重要なポイントであるといわれる。
トレーニングにおいても重要な要素である。例えば、高回転を維持して走るトレーニングや、坂を重いギアで低回転で走るトレーニングなどがある。ケイデンスを計測する機能がなければこれらを行うことが難しいのである。

ワイヤレス

スピードを測るスピードセンサー、ケイデンスを測るケイデンスセンサーこの2つのセンサーと、サイクルコンピューター本体との接続の方式には2種類ある。
電線でつなぐ有線式、電線が不要になる無線式がある。

有線式の場合は、それぞれのセンサーとサイクルコンピューター本体との間に電線があり、電線を自転車にはわせる必要がある。そのため、

①見栄えが悪くなる
②取り付けが面倒

この2つのデメリットがある。また、通常はスピードセンサーは前輪に取り付ける。
しかし、固定ローラー台を使う場合には前輪が回らないため、スピードセンサーを後輪に取り付ける必要がある。しかし、電線の長さが足りず、後輪には届かないケースが非常に多い。

なので、固定ローラ台を使うのであれば無線式を買うほうが無難である。

マルチスポーツ

自転車の他に、マラソン、水泳に対応する機能である。トライアスロンを趣味としているのであれば、マルチスポーツ対応を買うのがいいだろう。

判定結果の詳細

①GARMIN EDGE 1000J

概算予算:80,000円

なんといってもサイクルコンピューターの最高峰。
これ以上多機能な機種はない。また、ガーミンということで信頼性は折り紙付き。

特徴

書ききれないほど機能がたくさんあり、すべて書くと本ができてしまうほど機能があるが、その中で特筆すべき(と私が考える)機能を挙げておくのである。

  1. パワートレーニングができる
    ANT+対応のパワーメーターを購入すれば、このサイクルコンピューターでパワーを読み取ることができる
  2. メニュー作成
    ガーミンの素晴らしいところは何といってもこれだ。これがあるからこそGARMINを買うといっても過言ではあるまい。
  3. ハートレートセンサー・スピードセンサー・ケイデンスセンサーも付属している。
    Amazonの説明にはハートレートセンサー(心拍センサー)が付属していることが記載されていないのだが、これは単なる記載漏れである。
  4. ナビもついている
  5. シマノのDi2との連携機能がある
  6. ライフログといった機能も充実
    今までの詳細な走行履歴をパソコンやスマホで見るライフログの機能も充実している。ガーミンはこのあたりの機能が実に洗練されていて、他の追従を許さないものがある。

しかし、欠点がないわけではない。

  1. 114gもあり重くかさばる
  2. 電池の持ちがあまりよくない
    200km程度のロングツーリングになると、電池切れが心配になる。
  3. 値段が高い
  4. ナビの性能が悪い
    EDGE 1000Jのナビはだいぶ実用的ではあるが、それほど大きな期待をしてはダメなのではある。ルートの探索はスマホのナビに比べると非常に遅いというレビューが多い。とはいえEDGE 810Jに比べれば早く、画面も大きいのでそれなりに実用性はあるようだ。

特に2が問題になる。これがあるゆえに最上級機だから絶対的にいいとも言い切れない。
私としてはナビはスマホに任せるのが良いと思う。
そうすればEDGE 520Jで済む。3万円ほど安いし、軽く、電池の持ちがずっといい。また、コンパクトさでEDGE 820Jが優れているので、ナビが欲しければEDGE 820Jの方が2万円ほど安いのでお勧めである。

②GARMIN EDGE 820J

概算予算:60,000円

EDGE 820JはEDGE 810Jの後継機種で、2016年の9月に発売されたばかりの新機種である。

初めてこれを見たときは衝撃的だった。
私はEDGE 520Jを使っているのだが、EDGE 520Jと同じコンパクトなサイズでありながらナビがついているのである。

これ欲しい!

ソッコーで買って帰りそうなほどの物欲が脳内を駆け巡った。
そのうちたぶん買ってしまうような気がする・・・。

外形もEDGE 820Jより小さくなりEDGE 520Jと同じサイズになった。コンパクトでありつつナビがついたのが本当に素晴らしい。

特徴

EDGE 1000Jと同じくハートレートセンサー・スピードセンサー・ケイデンスセンサーも付属しており、ナビもあるためこれだけですべて完結するのが特徴だろう。
機能はEDGE 1000Jと比べてもそん色はまったくない。画面が若干小さいのでナビに使うには画面が狭くやや不便という程度だ。
そん色がないというよりも、EDGE 1000Jよりも新しいためトレーニング機能はむしろ上回っている。

持久力の目安であるVO2Max(最大酸素摂取量:どれだけ酸素を摂取することができるか)や、FTP(機能的作業閾値:1時間体力の限界まで乗ったときの平均パワー)、LT(乳酸閾値:血液中の乳酸値が急上昇し始める時の運動強度)といった測定ができる。これらはEDGE 1000JやEDGE 810Jにはない特徴である。

また2016年11月時点であるが、この機種にしかない唯一のとても使える機能がある。それは、事故にあったときに所定の連絡先に、事故の起きた場所を通知してくれる機能がある。
この機能を使うにはVariaスマートバイクライトとの接続が必要だが、残念ながらまだ日本国内では発売されていない。なので実質的にはこの機能を使うのは難しいのであるが、これは素晴らしい機能である。

GARMINとしては最上位機種であるEDGE 1000Jをできれば売りたいはずである。そこでこれは私の推測なのだが、EDGE 1000Jのファームウェアのアップデートの準備ができEDGE 820Jにある機能をすべてカバーしたら、そのタイミングでVariaスマートバイクライトを発売するのではないか?と思うのである。
そうすれば、名実ともにEDGE 1000Jが最上位機種となるからである。それまでは、Variaスマートバイクライトは発売されない気がする。

EDGE 1000Jはナビはあるものの、サイクルコンピューターとしてはサイズが大きすぎてちょっとアレだなとおもっていた。
でもこのEDGE 820Jはコンパクトで普通のサイクルコンピューターと同じような大きさ。とってもキュートでかわいい。めっちゃほしいのである。

③GARMIN EDGE 810J

概算予算:50,000円

EDGE 810Jの後継機種としてEDGE 820Jが2016年9月に販売が開始した。おそらく現在市場に出回っているEDGE 810Jが売り切れ次第、販売は終了するであろう。

特徴

EDGE 1000JEDGE 820Jと同じくハートレートセンサー・スピードセンサー・ケイデンスセンサーも付属しており、ナビもあるためこれだけですべて完結するのが特徴だろう。
Di2連携は2015年のファームウェアのアップデート以降できるようになったので、機能はEDGE 1000Jとそれほど変わらない。EDGE 1000Jとの大きな差は画面が60%狭く、レスポンスが遅いというところだろう。

今となってはEDGE 810Jはあまり勧められない。あと、1万円出してEDGE 820Jを買った方が絶対に幸せになれる。
実は私はこれを買ったことがある。近くに住んでいる兄にプレゼントしたのである。

セットアップしてみたり、ちょっと借りて使ってみたのだがナビの機能はダメだ。「みちびき」「GLONASS」というGPSシステムに対応していないため、位置の補足に時間がかかる。また、画面の広さが違うため情報量が格段に少ない。ナビでは圧倒的にEDGE 1000Jが優れている(はるかにマシっていう方が正しい)。

トレーニング支援に関する機能はEDGE 520Jに及ばない。どうしても予算が5万円までしか出せないのであれば、ほぼ同額でナビのないEDGE 520Jを買ったほうが幸せになると思う。ナビはスマホのナビを使った方がはるかに高機能なので十分おぎなうことができる。

④GARMIN EDGE 520Jセット

概算予算:50,000円

EDGE 1000Jのナビの機能がないものだと思えばいいだろう。詳しくは①のEDGE 1000Jをご覧いただきたい。

ハートレートセンサー・スピードセンサー・ケイデンスセンサーの付属しないセットも販売されている。

すでにガーミンのセンサー類を持っている人であればこちらでもよいだろう。また、ANT+に対応しているので(っていうかANT+ってガーミンの子会社が策定した企画だし)、互換性のあるセンサーを持っているのであればそれでもよい。
詳しくはスピンバイクにANT+のサイクルコンピューターをつけるをご覧いただきたい。動作検証しているので参考になるかもしれない。

特徴

EDGE 1000Jと同じくハートレートセンサー・スピードセンサー・ケイデンスセンサーも付属している。
ナビ機能がないEDGE 1000Jという感じである。とはいえ、EDGE 1000Jの劣化版だと思ってはいけない。

  1. トレーニング機能が充実
    持久力の目安であるVO2Max(最大酸素摂取量:どれだけ酸素を摂取することができるか)や、FTP(機能的作業閾値:1時間体力の限界まで乗ったときの平均パワー)といった測定ができる。
    これらはEDGE 1000JやEDGE 810Jにはない特徴である。私もこれが欲しくて、EDGE 810Jとほとんど金額が変わらないのにこちらを買ったのである。
  2. EDGE 1000Jに比べると軽い
    EDGE 1000Jが114gに対して、60gということで約半分の重さだ。
    ロードバイクの場合は重要が軽いことは絶対的に正義である。
    また、非常にコンパクトで一般的なサイクルコンピューターと同じぐらいの大きさであることもポイントである。
  3. 電池の持ちがちょっとよい
    EDGE 1000JもEDGE 520Jも電池の持ち時間が公称15時間であるが、EDGE 1000Jは7時間程度で切れるというレビューが多い。それに対して、EDGE 520Jは10時間ちょっとで切れるというレビューが多い。私はEDGE 520Jを使っているが、やっぱりそれくらいである。3時間の差は大きいと思う。
  4. 小さいモバイルバッテリーとアンドロイド用のUSB充電ケーブルを持ち歩いておけば、バッテリー切れになっても安心である。満充電にするための電力が少ないのだ。
    これは充電ケーブル付きでコンパクト。なんと1,000円を切る安さ。

    これをサイクルジャージのポケットに入れておき、バッテリーが切れそうになったら、EDGE 520Jもポケットに入れて充電しながら走れば大丈夫である。20分ぐらい充電したらかなりまた走れる。ナビはないものの、実は地図が入っていないだけで、ナビとしても使えたりする。「GARMIN EDGE520J OSM地図の追加方法」こちらに書いてあるのだが、この通りにやれば地図を入れることもできる。簡易的なものではあるが使えなくはない。

⑤パイオニア ポタナビ SGX-CN710

概算予算:30,000円+更新費用

あまり話題にならない機種であるが、2万円少々でこれだけ機能が充実しているサイクルコンピューターはない。

特徴

  1. ナビがついている
    カーナビも作っているパイオニアなので、地図の見やすさ、使い勝手の良さはそれなりに定評がある。
    表示の美しさはGARMINを圧倒するらしい。
  2. ライフログといった機能も充実
    今までの詳細な走行履歴をパソコンやスマホで見るサイクルラボというライフログの機能が充実している。
  3. パワートレーニングができる
    ANT+対応のパワーメーターを購入すれば、このサイクルコンピュータでパワーを読み取ることができる。
    パイオニアはサイクルコンピューターのブランドとしてはほとんど認知されていない。
    しかし、ペダリングモニターシステムは、スポーツ自転車のプロが使うトレーニングのシステムとして非常に有名だ。
    パイオニアペダリングモニターセンサーそんなパイオニアが作っているサイクルコンピューターである。名前や画面は一般人向けだが、ガチでトレーニングする人に対しても満足のいく機能があるのだ。
  4. 心拍トレーニングができる
    ハートレートセンサーを購入すれば、心拍トレーニングが可能。パイオニアからは純正のハートレートセンサーは販売されていないのだが、ANT+規格に準拠しているものを買えばOKである。例えばこういうもの。

注意すべきポイント

これだけ高機能であるにもかかわらず、認知がえられていないのにはいくつかの理由がある。
それを納得できればいいのだが、できないのであれば買わないほうが無難である。

  1. 3年目からは通信費用がかかる。
    2年間はそのまま使えるのだが、3年目には新しいパイオニアのSIMカードを買う必要がある。
    これが9,600円(税別)である。結構高い。1年間あたり4,800円だ。
    SIMカードの期限が切れるとナビやサイクルラボの機能が使えなくなる。サイクルラボを使って目的地の設定を行うので、地図は見られるのだが目的地設定ができなくなり、結果としてナビは使えなくなるのである。
    それでも、パワーの読み取りなどはできるので、サイクルコンピューターとしては高機能ではあるがやっぱりいやだろう。
    もし単なるサイクルコンピューターとして買うのであれば、ヤフーオークションでSIMの期限が切れたものがよく売られている。相場としては5,000円~10,000円ぐらいなので、そんなものを買ってもいいかもしれない。
  2. スピードセンサー/ケイデンスセンサーが一つしか付属しない
    このセンサーであるが、スピードセンサーかケイデンスセンサーのどちらとしても動作する。

    これが一つだけ付属するので、通常外で自転車に乗る場合はこれをケイデンスセンサーとして使うことになる。
    GPSを内蔵しているので、スピードはGPSで測れるからだ。
    ところが、ローラー台を使って室内で乗る場合には、まったく場所が動かないのでスピードを測ることができない。ローラー台を使うような場合は、ケイデンス測定をあきらめるか、もう一つこのセンサーを購入する必要がある。
  3. ナビは機能が物足りない
    施設名などで行き先をセットできず、サイクルラボを使ってパソコンでセットする必要がある。
    道案内のガイドがなく、方角を示すだけの機能しかない。まあ、これはこれでいいのだがやっぱり少々物足りなさは残る。

とはいえ、安心の日本製ということもあるし更新費用について問題ないと思えれば買うのはありだと思う。

⑥PRO SCIO ALTI ANT+ Di2 + GARMIN ケイデンスセンサー + GARMIN Heart Rate Monitor

概算予算:30,000円

PROってなんやねん?という感じであるが、シマノの製品。
これはインターネット接続する機能などはなく、普通のサイクルコンピューターであるが非常に多機能。

これが本体でスピードセンサーだけは付属する。しかし、ケイデンスセンサー、ハートレートセンサーは付属していないので必要であれば別途購入することになる。


単なるサイクルコンピューターであるというのはこれはこれでメリットがある。本体はごく一般的に使われているボタン電池CR2032で動作する。
ぎょうぎょうしいコンピューターではないだけに、このボタン電池で半年近く作動するらしい(まあ、それはそうだろう)。
サイクルコンピュータをとりわけ意識しないで、普通に使うためには良い選択だろう。Di2を使っていて、面倒な機械は嫌だという人には第一選択肢ではなかろうか。

⑦CATEYE ステルス エボ プラス CC-GL51 トリプルキット

概算予算:22,000円

GARMINのような派手さはないが、まさしくザ・サイクルコンピューターとでもいうべき存在がCATEYEである。
GARMINはスマホなどと同じように、インターネットに接続して使うIT機器というイメージが強い。それに対して、CATEYEは電子機器ではあるが、電卓や腕時計などのように乾電池の電力で長期間黙々と動作するイメージである。

しかし、この機種だけは特にCATEYEの中でもとりわけ異色の存在である。

  1. 一般的に使われているボタン電池CR2032で動作するのではなくUSBケーブルで充電する。10時間程度という動作時間であり、長時間電池は持たない。
  2. CATEYEの高級機は各種センサーとの通信をBluetoothを使うのだが、この機種だけはGARMINと同じくANT+で通信する。
  3. 走行履歴を本体内に記録して、USB経由でデータを吸い上げて詳細な走行履歴・場所をパソコンやスマホで確認が可能だ。

というGARMINのような機器である。

この機種を積極的に買うべきケースは一つではないか?と私は考えている。

パワーメーターを使ったトレーニングをしたいが、GARMINを買うほど予算をかけたくない

という場合のみだろう。GARMIN EDGE 520Jは機能的にははるかに上だが値段は倍以上違う。

そう考えれば、お買い得ではあるのでCC-GL51を買うという選択肢も悪くない。
これを買うと考えたのであれば、次の⑧CATEYE パドローネ スマート CC-PA500もご覧いただき、合わせて検討いただきたい

⑧CATEYE パドローネ スマート CC-PA500B  スピード+ケイデンス+心拍センサー セット

概算予算:13,000円

GARMINのような派手さはないが、まさしくザ・サイクルコンピューターとでもいうべき存在がCATEYEである。

しかし、その中でもこの機種は変わっている。前述の⑦CATEYE ステルス エボ プラス CC-GL51と普通のCATEYEのサイクルコンピューターの中間のような感じである。
CC-GL51との大きな違いであるが、以下のとおりである。

  1. 本体はごく一般的に使われているボタン電池CR2032で動作するため長時間の使用が可能。
  2. 各種センサーとの通信はBluetoothである。
  3. 走行履歴の蓄積機能を持っておらず、その種の複雑な機能はスマホのアプリで実現している。

複雑な機能はスマホを使って実現しているのだが、スマホを使わなくても動作が可能である。
スマホとの組み合わせの方法によって、CC-PA500Bには3種類の動作モードが存在する。

CC-PA500B パドローネ スマート 3つの動作モード※クリックすると拡大します

  1. ミラーモード1:スマホのGPSを使って速度を測る。走行の記録はスマホに残る。
  2. ミラーモード2:スピードセンサー・ケイデンスセンサー・ハートレートセンサー・パワーメーターといった各種センサーをスマホととペアリングする。スマホから信号が送られサイクルコンピュータに表示される。走行の記録はスマホに残る。
    rd500b_cut3_02
  3. センサーダイレクトモード
    普通のサイクルコンピューターと同じように動作する。走行記録は残らない。

ということで、スマホを併用すると超高機能のサイクルコンピューターとして使用可能。スマホを使わなくても、普通のサイクルコンピューターとして使えるわけだ。
普通のサイクルコンピューターとして使った場合でも、心拍数もパワーも測れるため高機能である。
ちなみに、ミラーモードで使用する場合はスマホの画面は消しておいて大丈夫なので、電池の持ちはそれほど悪くならない。

注意点

この機種は「スマホを使う」という点が問題である。このようなIT機器との接続には相性の問題が発生する。
100%必ず接続できるとは限らず、また、接続が切れるという問題も起こりうる。

推奨機種が挙げられており、ここに記載されている機種ではテストを行っているのでとりあえず安心である。しかし、必ずしも100%動作するとは限らず、その逆にここに記載のない機種でも動作する可能性は非常に高い。

というところで、この点をどう考えるか?である。

センサーダイレクトモードだけでもパワー計測といった自転車トレーニングに必要な機能をすべて満たしており、それだけでもコストパフォーマンスは非常に良好だ。この値段で心拍センサーとスピード・ケイデンスセンサーが同梱されているのはとてもお買い得である。

ただのサイクルコンピューターとして使うと割り切って買っても損はない。

⑨CATEYE ストラーダ デジタルワイヤレス CC-RD430DW

概算予算:12,000円

安心のCATEYEである。まさにザ・サイクルコンピューターとでもいうべきアイテムである。

普通に自転車に乗る、トレーニングするというユーザーにとっては全く何の不満もないはずである。
「よくわからないのですが、とりあえずサイクルコンピューターが欲しいです。」
という人には、価格、安定性、機能を総合的に考えるとこれをお勧めしたい。

パワー計測だけはできない。しかし、そんなマニアックなトレーニングをする人は、たぶん自転車乗りの1%ぐらいしかいないので(情報出典:私の脳内)ほとんど問題はないであろう。

本体はごく一般的に使われているボタン電池CR2032で安定して長時間動作する。
操作が簡単で、淡々と普通に動作する、それがいいと思うのである。

私もこれを使っていたがほとんど不満はなかった。普通に自転車に乗る人にとってはベストチョイスなのではないか?と思うのである。

⑩PRO SCIO ALTI ANT+ Di2

概算予算:15,000円

⑥の構成から予算の都合でケイデンスセンサーとハートレートセンサーを省いたものだ。
あとで、予算の都合がつき次第買い足せばいいということである。

⑪CATEYE パドレーネ アナログワイヤレス CC-PA100W

概算予算:約6,000円

安心のCATEYEである。まさにザ・サイクルコンピューターとでもいうべきアイテムである。

一般的に使われているボタン電池CR2032で安定して長時間動作する。操作が簡単で、淡々と普通に動作する、それはいいと思うのである。

ケイデンス(ペダルの回転数)・心拍数は測れないが、ワイヤレスなので取り付けが簡単。配線がなくてすっきりしているので、自転車に乗り始めた人にはまあお勧めできる。
とはいえ、少しでも自転車にまじめに乗ろうという気持ちがあれば、もう少し予算を出して⑨のCC-RD430DWを買ったほうが後で後悔しないと思えるためお勧めしたい。

⑫CATEYE ストラーダ ケイデンス CC-RD200

概算予算:約4,000円

安心のCATEYEである。一般的に使われているボタン電池CR2032で安定して長時間動作する。操作が簡単で、淡々と普通に動作する、それはいいと思うのである。

ワイヤレスではないので取り付けがちょっとむつかしく(面倒)、コードがフレームをはうことになるので見栄えがよくとりつけることができない。
しかし、ケイデンス(ペダルの回転数)が測れる。もちろん心拍数は測れないがこの値段だったらこんなものだろう。
安いので、とりあえず買っておいて機能が物足りなくなったら買い換えるというのもいい。

⑬Sunding SD-573C

概算予算:約4,000円

ワイヤレスではないので取り付けがちょっとむつかしく(面倒)、コードがフレームをはうことになるので見栄えがよくとりつけることができない。そしてケイデンス(ペダルの回転数)も測れない。

しかし、胸につけるベルト式の本格的なハートレートセンサーが付属しており心拍数を測ることができる。

Sunding SD-573C胸ベルト式心拍センサー

心拍数は様々なトレーニングで必要になる。メディオやソリアといった現代のトレーニングは基準となる、定められた心拍数をキープするトレーニングである。
心拍数によって得られるトレーニング効果は変わってくる。その心拍数についてはスピンバイクはこう使え!目的別運動の強度・時間を自動で計算してみるをご覧いただきたい。

このSunding SD-573Cは機能は少ないが、最も低価格で心拍数を測ることができるサイクルコンピューターだ。普通はハートレートセンサーだけでも5,000円程度はする。格安で非常にお買い得である。

予算は取れないが、まじめにトレーニングしたい人には是非お勧めしたいのである。

⑭CATEYE ベロ9 CC-VL820 有線式 ブラック

概算予算:約1,500円

心拍数もケイデンス(ペダルの回転数)も測れない。
しかし、なんといっても安い。

ロードバイクやMTBを買ったから、とりあえずサイクルコンピューターが欲しいといった場合には第一選択肢であろう。
安心のCATEYEであり、一般的に使われているボタン電池CR2032で安定して長時間動作する。操作が簡単で、淡々と普通に動作する、それはいいと思うのである。

しかし、こんなに安いからといっても役に立たないわけではない。自転車に乗る楽しさを倍増させてくれること請け合いである。

自転車に乗るうちに、「こんな機能が欲しい」と思うようになったら、そのときにまた考えればよい。買い換えることになるのであれば、最初は安いにこしたことはない。

というわけで、買い換えて不要になってもさほど惜しくない金額であることがこの機種の最大のメリットだ。

風を切って全力で走った時の「こんなにスピード出せたんだ!」とか、
遠乗りして「おお、100kmも乗れた!」

といった感動はサイクルコンピューターなしには味わえない。
このような安いサイクルコンピューターであっても、このような自転車の楽しさを味わえるのである。

⑮GARMIN Fenix 3J + GARMIN ハンドルバーマウントブラケット + GARMIN スピードセンサー・ケイデンスセンサーキット + GARMIN ハートレートセンサー

概算予算:45,000円~(最低限オプションはハンドルバーマウントブラケットは必要で、それ以外は必要に応じて買い足す場合)

マラソンや水泳などのほかのスポーツも行い、トレーニングの履歴を統合的に管理したいといった場合にはFenix 3Jがよいと思う。2016年の夏までであれば ForeAthlete 920XTJを推奨していたのだが、Fenix 3Jが発売された今となってはForeAthlete 920XTJを買う理由はないといっていい。

私は実際にこれをサイクルコンピューターとしても使っており、その詳細なレビュー「GARMIN Fenix 3Jはサイクルコンピューターとしても最強だ!」も書いているので参考にしていただきたい。

トライアスロンだけではなく、登山、スキー、ゴルフといったマルチスポーツ対応の腕時計型のモデルだ。パワーメーターでの計測にも対応する、超高機能サイクルコンピューターにもなるというアイテムである。
もっと他にもトライアスロンを想定して作られた安価な機種もあるが、それほど大きく金額が変わるわけではないだから、

どうせならこれを買っておけ!

といったところなのだ。まあ、私の身の回りでトライアスロンをやっているような人々はみんな金持ちなので、それでいいのではないかと思うのである。偏見だったらごめんなさい。

Fenix 3Jはいろいろラインナップがあり、値段は結構ピンキリ。
しかし、Fenix 3J HR以外は機能はすべて同一だ。HRだけは腕時計本体に心拍センサーの機能があり、胸にバンドをつけなくても心拍数を計測することができる。それ以外は昨日は同一でデザインと材質の違いだけである。

お値段は私が買ったのSapphireというモデルだ。ビジネスシーンに使えるデザインであるのがお勧めだ。ちなみに私自身はお金持ちではありません。念のため。

Amazonの最安値で55,000円(税込み)。この記事を書いた2016年に比べると1万円ほど安くなって買いやすくなっている。絶対おすすめである。

自転車に乗るときはGARMIN EDGE 520Jという超高機能なサイクルコンピューター(最上位機のGARMIN EDGE 1000Jと比較してナビ機能がないだけ)を使っていた。しかし、Fenix 3Jを買ってから、EDGE 520Jはあまり使わなくなってしまった。

唯一EDGE 520Jが使いやすいと思う点は、同時に表示できる項目が多いところである。Fenix 3Jは最大4項目、EDGE 520Jは最大8項目表示ができる。
私としては常に表示をしておきたい項目としては、①速度、②ラップタイム、③ケイデンス、④パワー、⑤心拍数 この5つがある。
インターバルトレーニングをする場合は、このあたりが常に見たいところだ。Fenix 3Jであればどこか1か所あきらめる必要がある。まあ、速度、ケイデンス、パワーについては結果としてこの数字になったというだけではあるので、なくても差し支えないのだけどやっぱり表示されないと寂しいw

さて、マラソンの時にはほかのランニング用の腕時計を買って、自転車には普通のサイクルコンピュータを使うという方法ももちろんある。
その場合は、すべてのトレーニングの履歴を統合的に管理するためにはGARMINで統一することをお勧めしたい。

⑯買わないで我慢する・あるいはスマホをサイクルコンピュータとして使う

必要な機能を考えると購入予算が足りない場合は、いったんは我慢するのがいいと思う。

スピードや走行距離などはスマホだけで測ることができるので、スマホを使えばサイクルコンピューターは買わずに済ませることもできる。
スマホはナビとしても使うことができるので、連続使用時間が短いこと自転車に乗りながらの操作が難しいことを除けば、高性能なサイクルコンピュータとして使うことができる。

また、スマホに接続できるケイデンスセンサー・スピードセンサーだけ買えば5,000円程度で、立派なサイクルコンピュータとして機能するようにもなる。

参考:Wahoo FitnessとAndroidで最強・激安サイクルコンピューターを実現するのだ

これも割といい方法だろう。このセンサーはGARMINを買っても使えるので無駄にはならない。
不便な点はスマホは消費電力が大きいので、サイクルコンピューターとして画面表示をONにしておくと、電池がすぐに切れてしまうことだ。頻繁に画面のON・OFFをしないといけないのは煩わしい。ここを我慢できれば、スマホでも大丈夫である。

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