これがNASAの博士発明のサドルカバー?うさんくさい・・・
自転車のサドルにはみんな悩んでる
最近はジテツウなんて言葉が流行するぐらい自転車通勤・通学が流行りだ。
私の高校生の息子も片道12kmを自転車で通っている。
その際に多くの人がお尻の痛みや、ズボンがスレて穴が空いたりするといった悩みに直面している。
また、ロードバイクといったスポーツ自転車ではよりいっそうこの悩みは深刻である。
数百キロといった距離を乗るためより一層深刻だ。
お尻の痛みを解消するために、数万円もするサドルを買うロードバイク乗りも多い。
なんとこのサドルは15万円もするのである。
そして、困ったことに高いものを買えば事足りるわけでもなく、自分に合っていなければ意味がない。
また、時が流れると自転車の乗り方も変わってくるので、そうすると今までは具合がよかったサドルであっても、痛みを感じるようになったりする。
自転車乗りにとって痛みをなくすためのサドル選びは永遠の課題といっても過言ではないのだ。
さて、この記事ではこれらの悩みを解決するためのアイテム「ズボンが傷まない、テカらない乗り心地がいいNASAの博士発明のサドルカバー」を紹介するのである。
パッケージにはマジックサドルカバーと書いてあるが、商品名は「ズボンが傷まない、テカらない乗り心地がいいNASAの博士発明のサドルカバー」である。なんともかんとも名前がうさんくさい。うさんのにおいがプンプンする(ってどんなにおいなんだろう?)。
安っぽい代物である
安っぽいし、そして実際に安い。送料込みでAmazonで1,300円。
しかし、Amazonのレビューの評価の高さは異常である。2016年5月7日現在、49件のレビューがついており、平均4.8点というとんでもないスコアである。
たいてい、ひねくれた人はいるもので星1つをつけられるものだが、ほぼ全員が星4つ以上。驚異的なスコアだ。
ほぼ全員が効果があると言っている。というわけでこれを買ってみたのだ。
実際の効果はどうなのだ?
私の息子は毎日片道12kmをクロスバイクに乗って高校まで通学している。
お尻が痛くて仕方がないといわれていたので、これを買ったのだ。
最初このサドルカバーを見せたときに、あからさまに彼は落胆していた。
もっとフカフカのカバーがもらえるんじゃなかったの?なんだよこんな安っぽいもの買いやがってこのケチンボという表情であった。
しかし、このカバーのAmazonの評価は素晴らしかったので買ったのだ。安かったせいではないのである。
で、息子であるが、
「これすごいよ!全然痛くならない!」
といっていた。
私も実際に100km程度の距離を試したりまた室内自転車で毎日使用しており、お尻の痛みを感じないで済むことを実感している。
発想の転換が素晴らしい発明品なのだ
お尻の痛みやしびれが解消される
自転車乗車時のお尻の痛みを解消するための方法は通常2つある。
- サドルカバー・あるいはパンツに低反発性のジェルを入れてクッション性を持たせる
- サドルにスプリングを付けて衝撃を吸収、軽減する
サドルそのものを取り換えないのであれば、選択肢は1のみとなる。
一般的にはこんな感じのものだろう。
これは自転車メーカー・自転車用品メーカーとしていろいろな意味で有名な、DOPPELGANGER(ドッペルギャンガー)の製品だ。普通はこんな感じでクッションをつけることで、痛みを軽減するという対策をとる。
「ズボンが傷まない、テカらない乗り心地がいいNASAの博士発明のサドルカバー」は根本的に発想が異なっている。
DOPPELGANGERなどの一般的な製品はサドルにフィットしてずれにくい構造になっている。
これに対して「ズボンが傷まない、テカらない乗り心地がいいNASAの博士発明のサドルカバー」(いいかげんにくどいw)はサドルにまったくフィットしない。そしてまったく伸縮性のない素材である。
ペダルをこぐとサドルカバーがスルスル動くことで、体重がかかる箇所が分散するのである。ずっと同じところが当たっていると、痛いだけではなくしびれてきたりするのだが、当たる箇所が変わることでこれを防ぐのである。一般的な製品とは真逆の対処法なのである。
ズボンのテカり、傷みの防止
ズボンがすれて穴が開いたり、テカテカになってしまうというのもよくある悩みである。
自転車通勤をしているとスーツで自転車に乗ることになるが、スーツのズボンに穴が開いたりしてしまうという悩みはなかなか深刻である。
ところがこのサドルカバー(今回からこう略すことにしますね)を使うとサドルカバーの表面はズボンと一緒に動くので、ズボンがこすれないのである。
息子も学生服を着て通学していたが、全くズボンにダメージやテカりがないのである。学生服は高いのでこれは助かる。
サドルカバーに求められるもう一つの重要な機能・雨対策
サドルカバーを買うもう一つの重要な理由がある。
それは「雨対策」である。
雨が降った日に自転車に乗る場合、屋根がないところに自転車を置いておくとサドルが濡れてしまう。
だからカバーをかぶせておく必要が生じる。
この場合はコンビニやスーパーでもらうようなビニール袋でもいいのだが、あれをカバーにかけておくのはちょっとみすぼらしい。
また、びしょ濡れになったビニール袋をその都度捨てるとか、別のビニール袋に包んで持って帰るとかしないといけないので面倒だ。
ところがこのサドルカバーはそこも考えられている。
リバーシブルになっているので、雨でびしょびしょになったときは裏返えせばいいのである。
そのあとは普通に乾かして使えばOK。
また、汚れたり汗臭くなったら普通に洗濯機で洗えるのである。
取り付け方法
工具など一切不要。簡単すぎるほど簡単だ。
ゴムを広げて、サドルにスポッとかぶせるだけ。
1秒で装着可能だ(測ってないから正しい所要時間は知らんけどw)。
こんな人にお勧めするのだ
- 普通のシティサイクル(ママチャリのことね)あるいは、クロスバイクといったスポーツ自転車を使っての通勤・通学に
文句なくお勧めである。
我が家では息子の通学用に2枚購入しており、汗臭くなったりしたら交換して洗濯している。
また、サイクリングが趣味といった人にもお勧めできる。 - ロードバイク、マウンテンバイクなどスポーツ自転車のトレーニング・ロングライドに
スポーツ自転車ではスタイルも性能のうちなのでちょっとこのサドルカバーをつけるのは躊躇するかもしれない。
でも、トレーニングやロングライドであればさほど気にならないのではないかと思う。
私はあまりスタイルを気にしないので、ロードバイクにこれを使っている。
私のロードバイク仲間も「ケツが痛いんですよね」といっていた。これを紹介したらそれ以降、気に入って使っている。
スポーツ自転車であれば重量が問題になるが、非常に軽いのでよいのである。 - ローラー台トレーニング、エアロバイク、スピンバイクでのトレーニングに
ローラー台でのトレーニングにはお勧めである。家の中で乗るわけだからスタイルうんぬんは問題ない。
あと、エアロバイクやスピンバイクといった室内乗用器具は、同じ姿勢を続けて乗るので特にお尻が痛くなりやすいので、とてもとてもお勧めである。私はスピンバイクでもこのサドルカバーを使っているがとても快適である。
いいことづくめのようだが欠点はないのか?
欠点はなくはない。
1.こぐ力が若干逃げる
漕ぐ反動でお尻が動くので、こぐ力が若干逃げる。
自転車の競技では使えないだろう。
私の場合は全くタイムにこだわらないので問題なしである。
2.デザインが味気ない
色がブラック1色しかない。
シティサイクルといった実用一辺倒の自転車であればこれは問題ないだろう。
しかし、ロードバイクといったスポーツ自転車は、デザインも性能のうちといえる。デザインが残念なポイントといえる。
特にこのサドルカバーの市販バージョンは、シティサイクルのサドルの形状に合わせてあるので、ロードバイクのサドルにかぶせるとブカブカでとてもかっこ悪い。
※実はロードバイク用のシュッとした試作品も作られている。それについて別に記事にしたので御覧いただきたい。
こうしたらもっと売れるのでは
デザインを考慮したらもっと売れるのではないかと思う。
- 女子が実用に使うために可愛いカラーバリエーションを作る。
- ロードバイク用に洗練されたデザインのものを作る。
- 案外面白いかもしれないというアイデアがある。
「痛チャリ」という趣味がある。
※この写真は「お手軽で簡単にできる痛チャリの作り方入門!!」よりお借りしました。
こんな装飾を自転車に施すことだ。
この例では後ろのタイヤだけを痛チャリ化しているが、サドルカバーも痛チャリ化するというニーズがあるかもしれない。
自分でオリジナルのデザインをプリントできるといったサービスがあったらうけるかもしれない。
最後に「NASAの博士」って本当?
このサドルカバーは株式会社ケレコという会社が製造している。
社長の柘植健司氏は発明家なのだが東京大学で応用物理学を修め、NASAの研究所であるJet Propulsion Laboratoryに客員研究員として勤めていたらしい。
こちらに学者としての経歴が書いてあるが、本当にすごい人物である。また、東大柔道部出身で全日本学生柔道連盟の会長を務めていたこともあるらしい。
本当にすごい人が作ったものなのである、うさんくさいどころの話ではない。心して乗るべしって感じである。
コメント
[…] (参照)「ロードバイク乗りの引きこもり日記」様のブログ […]