史上最低価格のパワーメーター「LIMITS」を予約した

スピンバイクでトレーニングするにあたって一番必要なものは「心拍計」であろう。
(ちなみにスピンバイクってこういうやつね)

スピンバイクに似たものとして、エアロバイクがある。
しかし、エアロバイクは思いっきりペダルを踏みまくったり、長時間頑張りまくると壊れるので、軽くクルクルと30分程度頑張らない程度にやるものなのだ。だから、テレビとかを見たりしながらながら運動でやるって感じの器具である。

ところがスピンバイクはもっと運動強度の高いトレーニングで体を追い込みたい場合に使うものである。

体を追い込むためには、目的に応じた心拍数を目標として定めてそれを一定時間維持する必要がある。
だから、心拍計がまずは必要である。

トレーニング効果を上げるという意味ではまずは心拍計があれば大丈夫だ。
しかし、それだけでは物足りなくなるはずだ。

スピンバイクと心拍計だけではトレーニング効果がどれくらいあがっているか?を計る方法がないのである(厳密にいえばなくはないが、あまり実務的とは言えない)。
ローラー台の場合であれば、

「前まで40km維持するのは10分がやっとだったけど、30分維持できるようになったわ」

といったようにトレーニングの成果を数値として把握することができる。
しかし、スピンバイクはこれができない。
スピンバイクにも一応スピードメーターがついている、あるいは簡単につけられるのだが、スピンバイクのスピード計には何の意味もない。

スピンバイクのフエルトによる負荷装置

このようにタイヤ(?)の部分にフェルトを押し付けて負荷をかける、言い換えるとペダルの重さを変えることができる。
同じ時速20kmでも、この負荷の強さによってまったく必要なパワーが違うのだ。で、どれくらい負荷をかけているのかを知るすべもない。

ということで、時速何キロで乗っているっていうことにも何の意味もないわけである。
どれくらい前に比べてパワーが出ているか?進歩したか?ということを計るためには、人力で出しているパワー直接測定するしかない。
それを計るのがパワーメーターである。パワーメーターとは力がかかるポイントのところにゆがみが発生するが、そのゆがみがどれくらい発生するか?を電気信号としてキャッチして測定する機械だ。大きく力をかければ大きくゆがむという原理だ。
一見すごくアバウトな仕組みに見えるかもしれないが、キッチンで使われるg単位で重量を計る秤にも使われるぐらいの精度が出るものである。
ちなみにパワーメーターというものの、これだけでパワーは測れない。
パワーを測るセンサーだけで、表示は別途必要になる。一般的にはGarminといった高級なサイクルコンピュータを使うのである。

さて、実用的なパワーメーターで2015年11月現在、普通に販売されているものでは計測するポイントによって大きく分けて、

1.「ハブ内蔵型」

代表的な製品で115,000円なり。
と、思っていたら90,000円にいつの間にか値下がりしていた。何故だ?でもやっぱり高いわ。

2.「クランク内蔵型」

だいたいはスパイダーアームに取り付けるものである。
でも、そんなものはこのスピンバイクにはない。唯一Stages Powerだけは可能っぽい。

これならクランクを取り換えるだけで済む。しかも、一般的に普及しているパワーメーターの中では一番安い。通常の取り付け方であれば、105、アルテグラ、デュラエースのいずれかのクランクに適用で、左のクランクをパワーメーター内蔵のものに取り換えるのである。

このスピンバイクでもイケそうである。
ちなみにお値段は、
Dura-Ace-9000:99,000円
Ultegra 6800:89,000円
105 5800:79,000円
といったお値段。

でもこれにも問題があって、

「右のクランクはどうするの?」

これも買わないといけない。通常右のクランクにはスパイダーアームがついているのだが、これがついていると困る。
恐らくは左のクランクを買ってつければいいのだろうが、クランクのみって売っているのを見たことがない(Y1PH98010というコード名の保守部品としては売っているようではあるが。ちなみに3,900円なり)。で、本当にこれでいいのだろうか?っていう不安が・・・。

買ってどうにもならなかったらどないするって感じである。
まあ、この3,900円のクランクだけ買って、大丈夫か試すという方法もあるがそれもなんだか面倒だし。
で、取り付けられるとなったらなったで、それでもやっぱり高い・・・。3万円しないスピンバイクだからなあ

3.「ペダル内蔵型」

ペダル内蔵型といえば、言わずと知れたGarminのVectorだろう。

100,000円ぐらい。
高いがこれなら問題なくつくはず。でもなあ、ビンディングシューズを履かないと・・・。

あと、日本国内では売られていないが、bePROというLOOK専用ペダルパワーメーターがある。

499ユーロ。だいたい65,000円ぐらい。
Garminよりは安いがそれでも高い。
で、やっぱりビンディングシューズも買わないといけない。
私が持っているシューズはシマノなのでこれのためにLOOKのシューズを買わないといけないのだ。

っていうか、部屋の中でこぐのにわざわざビンディングシューズを履きたくはない。面倒だ、あああああーーーー。そして、送料が49ユーロ必要。結構高くつく。でもまあ、これも選択肢としてはありかと思って調べていたら、gopro

€499の新型パワーメーター「bePRO」登場 Made in ITALY!このページによると、上記の写真のように専用の取り付け工具がついているそうで、正しく取り付けるのが非常に難しいらしい。

スクリーンショット 2015-07-17 20.33.51

これは無理だわ・・・・
で、色々探していると、

これだ!

というパワーメータを見つけたのである。

LIMITS: The Worlds Smartest Cycling Power Meterである。
もともとはAsciiのあらゆるクランクに付けられる3万円以下のパワーメーター『LIMITS』という記事に掲載されていたものである。

20150516limits

20150516limits

こうやって取り付けるわけだ。
これは超画期的。
これならただポンと取り付けるだけで済む。

しかも249$と、3万円を切る破格の価格。
素晴らしい。

これだ!と思ったのである。
そのあと使用したレビューとかを調べてみた。しかし、ない。

それも当然で、これはクラウドファンディングのプロジェクトである。
この値段はあくまで購入価格ではなく出資なのである。この金額をもらって開発資金に充てる。開発に成功すれば無事に手に入るし、失敗したらはいさようならというもの。一種のばくちである。

でも、あえてこれに賭けてみることにしたのである。

コメント

  1. C より:

    はじめまして。
    私も今しがたcontributeしてきました。
    3月shippingが楽しみですね。

    これまでずっとパワーメーターは欲しかったですが、すんでのところでとどまっていました。やっぱり10万円とか常識的に考えても高いですもんね。

    • chari より:

      おおお、そうですか!
      本当に楽しみですよね。待ちきれません。
      10万円って自転車買えちゃいますもんね。キッチンで使う秤が1000円ぐらいなんで、原理的にそんなに変わらないんだからもっと安くていいのになあって思いますね。

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