またエアロバイク(厳密にいうと、エアロバイクは他社の商標なので、フィットネスバイクというのが正しい)を買ってしまったのである。
エアロバイクを買うのは実に6台目である。単身赴任先に残してきたり、親戚にゆずったり、売ったり、壊れたりして我が家に残っていたのは1台だけ(FITBOX)だけだったのだが、また買ってしまった次第。
以前から使っているFITBOXは非常に良いエアロバイクでなんの不満もない。
しかし、息子が我が家に帰ってきて在宅勤務することになり、妻と一緒に毎日映画を見るので「ながら運動」でエアロバイクをこぐために購入したのである。もう1台残しておけばよかった・・・。 
なぜROOM FITを買ったのか

その理由としては3つある。
- 連続180分間使用が可能
これは驚異的。普通のエアロバイクは連続使用時間30分が普通だ。しかし、映画を見ながらとなると120分程度は連続使用できる必要がある。価格が高い準業務用であっても、連続120分を超えて使用できることを公式にスペックに記載しているエアロバイクはほかにはほぼない。少なくとも私は見つけることができなかった。 - 乗車姿勢が非常に楽
足を前に突き出して乗る乗車姿勢であり、これは普通の自転車の姿勢より楽である。かつサイドハンドルがついているため両手を楽な状態で保持しておける。私の妻は股関節が痛いため楽な乗車姿勢がとれることは重要なポイントだった。 - 安い
2万円を切る低価格である。
連続180分使用できるのがなんといっても決め手ではあるのだが、その上、乗車姿勢が楽でかつ安いというのが素晴らしい。しかも2万円を切るのが素晴らしい。
結論だけいえば2026年の3月現在、アスリート志向の人を除いて家庭用のエアロバイクとして、求められる要件を最も満たしている機種であると考えている。
組み立てについて
組み立ては説明書がちょっとわかりにくい。ねじが2種類入っているのだが、ねじのサイズが近いので紛らわしい。あと、部品の点数が多いのでそれなりに組み立てに時間はかかる。

説明書が白黒などですこしわかりにくい感じではある。とはいえ、1時間ぐらいあればだれでも組み立てられると思う。
最初に工具として入っているスパナと六角レンチは使い捨てのもので、カチッとハマらないので、工具を持っている人であれば用意したほうがはかどるだろう。まあ、なくてもOKである。
ファーストインプレッション
乗り降りがちょっと面倒。
まあ、サイドハンドルが邪魔で、自転車に乗るようにひょいっとまたがることはできない。まあ、この種のエアロバイクはすべてそうなので、これは欠点とはいえない。
全体的な剛性感(歪みやブレを感じさせない「安定感」)は高いとはいえない。とはいえ、値段も値段だし折りたためる造りなのでこんなものだろうと思う。値段が3倍ぐらいの他のエアロバイクと比較しちゃいけない。まあ、乗ってペダルをこいでみればすこしもグラグラしないし、ちゃんと安定しているので実用上は全く問題ない。
そもそも、リンカンベントタイプのエアロバイク(足を前に突き出して乗る楽な乗車姿勢のタイプ)は、ガシガシペダルをこぐものではないので、剛性感なんてあまり必要ない。そんなところに金をかけるぐらいなら安くしたほうが買う側にとってはありがたいだろう。
驚いた点はペダルを回しているときの引っかかり感がほぼないこと。
これは素晴らしい。1万円前半で売っているアルペンのTR FB003などの安価な折り畳み式のエアロバイクには共通してペダルを回すときの引っかかり感があり、回転がスムーズではない。2025年発売の機種だけあって大きく進化していると感じた。この点、実に素晴らしいと思った。
あと、ペダルを回した感触の感想としてはちょこちょこ回すという感じ。力いっぱい漕いでもぐんぐん回す感じにはならない。そう感じる理由はクランクが非常に短いからである。

クランクとはペダルの回転を支える棒状の部品のことである。
クランクの長さは自転車であれば、その自転車の乗り心地や性能を大きく左右する重要なポイントである。スポーツ自転車の世界では身長の10分の1が基準とされている。
これが長くなるほど疲れるがトルク(雑にいえばパワーのこと)が出る。その逆に短くなるほど楽になるがトルクは出なくなる。
なんと、このROOM FITのクランクの長さを計ってみたら130mmしかなかった。これは身長130cmの人にとってちょうどいい長さということになる。子供用自転車と同じぐらいである。クランクが短くなると楽になるだけでなく、膝や股関節への負荷が減るので運動による体の故障が起こりにくくなるというメリットがあるので、これで正解なのだと思う。
ちなみに隣においてあるFITBOXのクランクは170mmである。まあ、これと比べると、2台のエアロバイクの性質の違いがわかるというものである。
このROOM FITはあくまでも軽い運動用なのだ。
ペダルも柔らかい樹脂で、素足でも乗れる仕様である。アスリートなどがつかうのではなく、日頃こまめに乗って運動不足を解消したり、ダイエットしたりするという目的の機器なのでこれでいいのだろう。
身長への対応だが、椅子の高さは4段階に変えられる。妻は身長150cmないのだが一番低くすれば問題なかった。私は身長172cmで、一番高くするとちょうどいい。身長190cmまで対応しているということだが、180cmといった高身長の人だと、ペダルを踏みこんだ時に膝がかなり曲がったままになるので、体を大きく動かす感じではなくなる。まあこれも軽い運動用と思えば問題はないといえそうだ。
また、椅子が大きいのもポイント。

椅子が大きいのでお尻が痛くなりにくい。エアロバイクにいつも乗っていればお尻の痛みは感じにくくなるのだが、最初はこれが嫌でエアロバイクに乗らなくなってしまう人もいるのでこの点も良いと思う。
運動強度について
ペダルの負荷は1(軽い)~8(重い)まで選ぶことができる。

4~6は「高強度筋力運動」とのことである。
そして、6~8は「エクストリームモード」(ってなんやねん?)とのこと。
実際のところどうなんだろう。測定してみるべくパワーメーター内蔵のペダル(Garmin Vector 3)に換装してみようと試みた。

しかし、残念。
ペダルのねじ径が違った。この小さいねじは子供用自転車に採用されることが多い細い径である。アダプターを後日購入して取り付けてみたのである。
1400円。意外に高い・・・。
同じ回転数で1~8まで負荷を変えている。途中で切れているところが負荷を切り替えているタイミングである。
上段のケイデンスがペダルの回転数、下段がワット数だ。
それぞれ、負荷1~8まで30回転/分、60回転/分、90回転/分で何ワットなのかを測定したのがこのグラフである。回転数を一定に保つためにメトロノームを使ってできる限り正確に測れるように工夫して頑張ってみたのである。
グラフだけではわかりにくいので、このトレーニング内容をfitファイルという形式に保存して、AIで平均を算出したのが以下の結果。
| 負荷 | 30回転 | 60回転 | 90回転 |
|---|---|---|---|
| 1 | 8W | 17W | 16W |
| 2 | 8W | 19W | 18W |
| 3 | 13W | 30W | 50W |
| 4 | 15W | 39W | 69W |
| 5 | 19W | 51W | 86W |
| 6 | 24W | 79W | 144W |
| 7 | 34W | 119W | 228W |
| 8 | 40W | 127W | 244W |
ROOM FITで4は「高強度筋力運動」とのこと。
体重65kgの男性である私の場合、負荷4で少しゆっくり目に漕いで(1分間60回転)みると、これでだいたい普通の徒歩ぐらいの運動量に相当する。高強度ではないなw
| 運動 | METs | ROOM FITで近い設定 |
|---|---|---|
| 歩行 (4.5km/h) | 3.0 | 60rpm×負荷2 (2.9)、30rpm×負荷5 (2.9) |
| 早歩き (6.5km/h) | 4.5 | 60rpm×負荷5 (4.4)、90rpm×負荷3 (4.4) |
| ゆっくりジョグ (8km/h) | 8.0 | 60rpm×負荷8 (8.0) |
| 普通のランニング (10km/h) | 10.0 | 90rpm×負荷6 (8.8) がやや足りない |
| 早めのランニング (12km/h) | 12.5 | 90rpm×負荷7 (12.8) |
歩行からランニングまで様々な負荷がROOM FITではどれくらいの負荷に相当するかを計算してみたのが上記の表である。
※代謝パワー(METs)ベースで比較計算。
エアロバイクの機械的出力からMETsへの換算にはACSMの自転車エルゴメーター方程式を使用。
VO2 (ml/kg/min) = 1.8 × work rate (kg·m/min) ÷ 体重(kg) + 7
歩行よりはるかに軽い負荷の運動から、早めのランニング、ためしてはいないのだが120回転で負荷8とかにすると、推定390W程度になりそうで全力ダッシュに近い負荷まで可能という計算。
これだけ読めばアスリート志向の人でも、ROOM FITでもイケそうに見えるが、そんな使い方をするなら素直にスピンバイク(アスリート志向のための室内自転車)を買ったほうが良いだろう。アスリート志向な乗り方なら、もっと思いっきりガシガシペダルを踏みたくなるだろうが、クランクが短すぎてじれったい感じになってしまう。ランニングにたとえていえば、歩幅が小さく制限されている感じである。スピードを出したいなら歩幅を大きくしたいが、それができなければもどかしいだろう。それと同じだ。
1とかにすると60回転で20Wぐらいな感じ。歩くのよりはるかに楽。リハビリとか、ご老人などにはとてもいい選択肢だ。
メーターについて
この種の家庭用のエアロバイクのメーターは、ROOM FITに限ったことではないがあまりそれほど意味がない。
時間と、速度と、距離、カロリーが表示される。
時間は運動時間を把握できるので意味はある。
しかし、エアロバイクの速度って何でしょう?って感じである。同様に距離も何でしょう?って感じだ。まあ、毎日の目標として何キロ乗るとか10分で何キロ乗る速度を目標にしようというような使い方なら十分意味はある。
カロリーは本当に目安というか、運動量を計測しないと、カロリーは算出できないが、ペダルの重さとカロリー計算が連動はしていないのでAppleWatchとか持っているのであればそっちのほうが正確である。これは家庭用エアロバイクすべてにいえることなので、ROOM FITの欠点ではない。
このメーターは表面積が大きいので、スマホだけでなくタブレットも安定しておけるのが良い点だと思う。
ちょっとしたこと
ドリンクホルダーがないのは残念である。
1時間以上連続して乗るなら、途中で水分補給をしたくなる。
まあ、ないならないでつければいいだけではあるが。

こんなのつければOK。これめっちゃおすすめ。簡単につけられるし安いし。
マイナーチェンジの際には、このようなものをつけるか、別売りで追加できるといいと思う。
結局結論は?
家庭用エアロバイクとしておそらくは最高のコストパフォーマンスであると思う。
連続3時間使えるエアロバイクはほかにない。低負荷でゆっくり長く、とにかく長い時間運動すれば脂肪が効率よく燃焼する。ダイエット目的であれば低負荷で長くやることが大切なのである。
また、LSD(Long Slow Distance:ロング・スロー・ディスタンス)というトレーニングがあるが、普通に会話できる程度の運動量で長時間、2、3時間とか連続して運動すると、心肺能力の向上や毛細血管の発達を促して基礎体力が向上して、健康になる効果がある。
ほとんどの人には高強度のトレーニングは必要ない。健康づくりやダイエットには楽なトレーニングを長く行うことが重要なのだ。その意味で唯一無二といえるエアロバイクがROOM FITであると思うのだ。アスリート志向以外の方がエアロバイクを買うならこれでいいと断言してもいいと考える次第である。





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