「プレシジョンスポーツ」というクロスバイクから始まった自転車人生


アラフォーからのロードバイク 初心者以上マニア未満の<マル秘>自転車講座 (SB新書)<マル秘>自転車講座 (SB新書)

という本が図書館の新刊のコーナーに並んでいたので、なぜだか分からないのだがたまたま手に取った。 そうしたら恐ろしい勢いで内容に引きずり込まれて、読んで2週間ほど、ずっとロードバイクのことばかりを考えていた。 (ちなみに、この本を最初は図書館で借りたのだが結局は購入した)

「乗ってみたいったら乗ってみたいわ!」

っていうわけである。

「ロードバイクってすごく楽しそうだよ。」
「一緒に乗ってみたいのだが・・・」

などと妻に話を色々振ってみたものの全然乗ってこない。

「だって高いんでしょ。それに今あるチャリンコどうするのよ?置くところないよ。」

これは無理だな。
と思ったのである。

でもとりあえず自転車を見てみよう。

自転車といえばその頃の私であればサイクルベースあさひであった。
娘のも息子の通学用の自転車もここで買ったのだ。

店舗に入って気が付いたのは、スポーツバイクはほとんど売られてない。

ほとんどがママチャリである。
でもスポーツバイク(っぽい)ものが並んでいる壁面があって、壁面の右側に安いものが置いてあり、左に行くにしたがってだんだん高くなっている。

マル秘自転車講座に載っていたGIANTは扱っていた。

「ああ、こういうのもあるんだ。」

眺めて楽しむには向かないが、コストパフォーマンスが非常に良いと褒められていたメーカーである。

そんなにべらぼうに高価な品ぞろえはなかった。
高いものでも5万円ぐらいだろうか。

「LOUIS GARNEAU」

あ、このロゴ見たことある。
輸入っぽいものはこの2社ぐらいだろうか。

その辺を見ていたら、

「どんな自転車をお探しでしょうか?」

店長というバッチをつけた担当が声をかけてきた。

「そうですね、よくわからないんですけど、かみさんと一緒にのんびり遠くまで行けたらいいかななんて思っているんですけど。」
「そうですか、ではこれとかいいですよ。」

彼が勧めてきたのが、Precision Sports(プレシジョンスポーツ)という自社オリジナルの自転車だった。

「これは自社で作っているんで安いです。こちらにあるのと比べて性能的には変わらないですがずっと安いです。」

こちらというのはGIANTだったことは覚えているので、多分R3とかだったのではないだろうか。

自社の商品を売りたいがためにそう言ったのか?
とも少し思ったのだが、書いてあるスペックは確かにそんなに変わらなかった。
重量も500g程度変わる程度だし、ギアの変速数も同じだ。

「これよりも安いのだとどう変わるんですか?」
「ギアの変速数も少ないですし・・・、そうですね、筑波山まで行くと帰りはへとへとになるでしょうが、こっちのだと帰りも景色を眺める余裕があると思います。」

なるほど、いい形容である。

いったん店を出て、妻に電話をした。

「自転車買ってもいい?」
「え?いきなり?買っていいなんて言ってないじゃん。」
「・・・」

「いくらなの?」
「39,800円」
「今すごく物入りじゃん、少し家計のこと考えてよ。」
「半分出すからさ。」
「半分・・・、いいよじゃあ。」

「ヘルメットは買うんだよ。」
「わかった。」

で、結局のところ、ヘルメット、サドル用と車体用のチェーンロック、防犯登録、傷害保険、あとパンク対応は必須らしくタイヤレバーと替えのチューブと携帯ポンプも買った。

合計では5万円を超えてしまい、割と大きな出費となったのである。

店長がイスの高さを調整してくれたのだが、

イスが高い

足がつま先しかつかない。
怖いわこれ。

で、店長が乗り方についてちょっとレクチャーしてくれた。
みんな知っていることなのでこの辺りは割愛。
あと、パンク修理についても教えてくれたのだが、これは後でゆっくりアサヒのサイトで見てくださいと言われたので、まあ、このあたりも割愛である。

怖いわあと思いながら、約4km離れた自宅に向かう。
足が付かないのはママチャリと違って怖い。

とは言え、ちょっと走ると慣れてきた。

ペダルを漕ぐのがとても軽い。
まるで羽がはえているかのような軽やかさ。

すごいぞ、これ。
何度か自転車で登ったことがある坂があるのだが、立ちこぎせずに登れる。
すごいなあ。

同じ自転車というカテゴリの乗り物でありながら、ここまで違うとは・・・。
(クロスバイクから105仕様のロードバイクへの乗り換えでもここまでの驚きはなかった)

それで早速であるが近所をあちらこちら回ってみた。
それで思ったのは、100kmを乗るというのはとてもとても無理だと思った。

わずか10㎞程度を乗っただけでくたびれてしまったのだ。
まず、手が痛い。
手に衝撃が常に「ガガガガツ」と伝わってくるのでかなりしんどい。

これはどうやらフレームの材質がアルミであるために、衝撃がダイレクトに伝わってしまうためであることがわかった。
高い自転車であれば、アルミではなくカーボンだったり、クロームモリブデンと呼ばれる鉄の合金だったりするらしい。
アルミは錆びず丈夫で軽いのだが、衝撃吸収性がないため乗り心地が悪いとのこと。

しかも車道側に何度か倒れそうになったこともあり、運が悪かったら死んでたって思った。
超怖い。
運が良かったってだけかもしれない。

10㎞程(多分)乗った後で、自宅にいったん帰りパンク修理の練習をしてみた。

「めっちゃ難しいがな・・・」

前後輪共にチューブを取り出し、またはめてみて空気を入れてみる。
チューブを取り出すのがめちゃめちゃ難しいし、
携帯用の空気入れ、いくら押しても押しても空気が一杯にならない。
ある程度一杯になった後がとてもきつく、ポンプを押すのに手が痛くなるほど押さないといけない。
手は痛いし疲れるし、

しかも、力が変な角度でかかったためチューブのバルブの頭の部分が曲がってしまった。
大丈夫か?

結局両方終わるのに1時間半ぐらいかかった。

その後4km離れたサイクルベースあさひに向かう。
この時、ペダルをこぐ足が重くて重くて死にそうだった。
こんなに疲れているのか俺は・・・。
たった10㎞ぐらいでも乗ると疲れるんだな。

と思った。

この日も店長に見てもらいバルブについて相談した。

「曲がっただけだから大丈夫ですね。それで空気圧ですが4気圧しか入ってないです。」

本来7気圧入れなければならないものなので、携帯用のポンプだとやっぱり難しいってことらしい。
所定の空気圧まで入れないとパンクの危険が高まるので危ないのだ。

「後ろのブレーキシューがタイヤに当たってますね。これはとっても疲れたんじゃないですか?」

確かにタイヤにブレーキが常に触れた状態になっている。
見てくれって頼んでないのに見てくれたのである。
いい人だ。
というかいい店なのかもしれない。と思った。この時から私的にはサイクルベースあさひのファンになった感じである。

ブレーキの調整の仕方を教わり空気を一杯入れてもらい帰宅。無料である。

家に帰ってこのGIYO GF-55Pエアゲージ付フロアポンプ空気入れってものをAmazonでポチッた。
(あさひのファンになったというのならあさひで買えばいいのに・・・)

2,483円と安いのに空気圧計が付いていたり、ポンプを押すのに力がそれ程いらないといったように評判がよかったのだ。

家に届いて空気を入れてみたところ、入れても入れてもバルブのところから漏れてしまう。
空気を入れるのってすごく難しい。
どうやって入れればいいのだろうか?
と色々と情報を調べたりとかしつつ相当悩む。

とりあえず、空気の抜けるスピードよりも速く入れれば何とかなったので、とりあえずこのままにすることにした。

で、あまりにも不便なので、Amazonで改めてこちらを購入した。

そうしたら、非常に簡単に空気が入った。最初からこれを買っておけばよかったなあと後悔したものである。

後になって思うこと

ロードバイクに乗り始めたいまになっても、プレシジョンスポーツはすごくいい自転車だと思う。
今は円が安くなってしまった影響で若干値上がりしてしまったが、この値段だったらコストパフォーマンスは最強ではないだろうか?

クロスバイクでは定番のGIANT Escape R3は55,000円。
1万円以上安い。重量が12kgとR3に比べると1.5kgカタログスペック上では重たいが、プレシジョンスポーツには立てかけるためのスタンドがついている。ま
これが約310gあるので実質的な重量差は1kg程(スタンドの重量についてはこちらで調べました)。

1kgの重量差というと結構な差ではあるが、まあ気にしないっていえば気にしない。
スタンドがついていて街乗りにはとても便利だし、パンクとか、盗難とか(まあもちろん鍵はかけるが)それほど気にしなくてもいいし、ママチャリに比べたらはるかにスピード出るし、街乗りに最強の自転車だと思う。10kmぐらい乗るんだったらロードバイクではなくてこっちの方がずっといい。

今はこの自転車で息子は片道12kmの距離を高校まで通学に使っているのだが、信頼性、動力性能ともに申し分ないという感じである。

また、スタイルもかっこいいのがなかなかイケていると思うのである。このプレシジョンスポーツを手間も費用もかけてカスタマイズして乗っているという話題のブログも数多く存在しているのが、人気を物語っている。

一緒に買うことを推奨するもの

自転車を買う時にはわからないかもしれないが、最低限買っておくべきものがある。参考までに列挙しておこう。

No品目通販品名参考価格
ヘルメット×¥5,000
2サングラス¥2,000
3サイクリンググローブサイクルグローブ 3D立体 自転車 ハーフ GEL入り HANDCREW¥1,998
4フロアポンプPanaracer アルミ製フロアポンプ¥3,278
5タイヤチューブSCHWALBE 700×18-28Cチューブ 仏式 40㎜バルブ 2個セット¥1,404
6携帯用空気入れPanaracer ミニフロアポンプ BFP-AMAS1¥2,051
7タイヤレバーSCHWALBE タイヤレバー(3本セット)¥423
 crops QSPD07/φ4×1800mm¥1,364

通販の項目について:
○通販で買ってもOK。×自転車を買う時に一緒に買うべき

1.ヘルメット

ヘルメットは安全のために重要なアイテムである。
高ければいいというものでもなく、高くてもフィットしないものもある。なので必ずかぶってチェックすることが重要なのでその場で自転車と一緒に買って帰ることをお勧めするのだ。

2.サングラス

走行中に目に虫や枯れ葉など入ったりしたら確実に転ぶ。だから絶対に必要だがメガネをかけていればまずは不要である。すでに持っていれば別にスポーツ用でなくてもかまわない。

3.サイクリンググローブ

転んだ時には手のひらを地面についてしまうので、グローブをしていないと手のひらにけがをする羽目になる。
安全性という意味では軍手でもちょっと厚手の手袋でも用は足りる。
しかし、長距離を乗るとハンドルから伝わる不規則な振動によって手のひらが痛くなったり、腕が疲れたりする。そのような痛みや疲労を大きく軽減するのがサイクリンググローブだ。

4.フロアポンプ(空気入れ)

ママチャリの場合であれば空気入れなんかいらない。1ヶ月に1回ぐらい自転車屋で空気を入れてもらえばそれでも大丈夫。
しかし、スポーツバイクの場合は基本的に乗る日に空気を入れるのが原則である。スポーツ自転車用の空気入れが必要だ。

5.予備のタイヤチューブ

タイヤがパンクした時には原則的にタイヤチューブの交換となるため、タイヤチューブは必須だ。

ママチャリと違いスポーツバイクの場合はタイヤが細いため、段差があるところなどを勢いよく通過するとパンクしやすい。
(何でパンクしやすいのかはリムうちパンクをご覧ください)
田舎道などでパンクして修理できなかったら、それはそれは悲惨なので必ずスペアを持ち歩く必要がある。

6.携帯用空気入れ

出先でパンクを修理したら空気を入れてやる必要がある。そのための携帯用の空気入れである。
こちらにあげたのはパナレーサーというパナソニックのグループ企業が作っている製品。ちょっと大きく少し重いが、実用性は素晴らしい。

7.タイヤレバー

パンク修理の際に、タイヤを外すのに使う工具。これがないとタイヤを外すのが非常に困難なので必需品である。

8.タイヤレバー

スポーツ自転車には鍵はついていない。なのでもし自転車に乗ってどこかに行き、そこで止めておく必要があれば鍵が必要になる。
防犯効果の高い鍵は高価であり、かつ重量が重くなるのが問題である。

ここで例に挙げたクロップスの鍵は、ロープの長さが長く、前輪後輪を通すことができそして近くの固定建築物(車輪止め、鉄柵、などの容易に破壊できない建造物)にロープを通して固定することができる。建造物と自転車をロープ状の鍵で固定することを地球ロックといい、こうすると、鍵を破壊しない限り盗むことができなくなるのである。

ロープが細く、暗証ダイヤルも3桁しかないので防犯効果が高いものでは決してないのだが、高価な自転車ではないのでそこまでして盗む人はまずいないので、この程度で十分だと思われる。

以上のものはサイクルベースあさひでも売っているので、自転車を買ったときに買ってもいいし、通販で買ってもいいだろう。

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